2012年 01月 10日
雪はさっぱり積もりませんが、やはり北陸の冬です。ほとんど陽が射しません。昨日は年が明けて初めて青空が広がりましたが、今日は元通り、冷たい雨の降る一日でした。 桜は、冬の間に十分な寒さに晒されて初めて春に蕾を着けるのだそうです。見事な満開の姿で春を告げてくれる桜にとって、冬の寒さは無駄な期間ではなかったのですね。 年末に届いたサクシードからの種を今日ようやく蒔くことが出来ました。すべて南米種のエリオシケばかり14種です。 ↑ 今の時節ですから当然、室内での実生開始です。NECの植物育成用蛍光灯を光源に、熱帯魚用の水中ヒーターを熱源にしています。蛍光灯の色温度と波長分布が特殊なので写真ではこんな色に写ります。まあ、見た感じもほぼ同様ですが……。 ↑ 昨シーズンは観賞魚用水槽を使いましたが、大きさが中途半端で収容量が少なく、何か適当なものがないかと物色していたところ、結局、ホムセンでよく見かけるプラスチックの収納ボックスを使うことにしました。上手い具合にこれにちょうど合う大きさの育苗ポッド用プラスチックトレイもホムセンで入手出来ました。鉢をトレイに載せているのは、ボックスの底に入れた水をヒーターで加温するので、やがて水が汚れ、そのままだと用土にカビと苔を蔓延らせてしまうからです。これで9cm弱角の角鉢を最大21個収納出来る実生ボックスが完成しました。 ↑ 用土には、赤玉土、軽石、鹿沼土、珪酸塩白土の混合に、肥料分として実生・挿し木用土を混ぜました。表土はバーミキュライト。赤玉やイソライトも使ってみましたが、これが発芽後のか弱い根が一番潜りやすいようです。鉢と用土は電子レンジで、上蓋のアクリル板は熱湯で消毒しましたが殺菌剤などは特に使っていません。発芽後しばらくは腰水する方が多いようですが、ほぼ密閉されたボックス内の湿度は100%と言ってもいいので、これまでの経験からも、用土の乾き具合を見て灌水した方が過湿を避けられるようです。 ↑ 今回播いたEriosyce14種の内訳は、 *E.limariensis FK12(Socos,400m) *E.limariensis FK18(RioMolles,1500m) *E.heinrichiana v.setosiflora FK23(Tongoy,Punta Lenguade Vaca) *E.odieri subsp.glabrescens FK53(S Totoral,40m) *E.crispa subsp.atroviridis FK105 *E.taltalensis subsp.paucicostata FK108(Paposo,1800m,Chile) *E.napina FK159(10km S Freirina) *E.napina FK162(6km South of Freirina,Huasco,250m) *E.tenebrica ´fankhauseri´ FK 402 (Trapiche) *E.andreana FK593(Famatina,Arg) *E.krausii *E.odieri subsp.glabrescens FK815(Carrizal Bajo) *E.napina v.duripulpaRMF277(Punta Lobos,Chile) *E.aerocarpa RMF 299 (40 km w Canto del Agua Chile) エリオシケ属には、旧来、ネオポルテリア、ホリドカクタス、ネオチレニア、イスラヤ、ヒルホカクタスなどに別れていた各属が大統合されていますから、原産地の環境からして同属内でありながら大きな違いがあるそうです。実際、今回播いた14種の中にも、標高の低い海岸べりから、1800mを超える高地に生えるものが含まれています。こうなると生態も大きく異なり、経験の浅い素人の私に育てられるかどうか心配は尽きません。でも、これだけ違いがあるということは、それだけ姿形も、そして花もバリエーションに富んでいるということですからチャレンジのし甲斐もあると身の程知らずに独り思っています(w)。先ずはカビが蔓延らずに発芽してくれますように。一週間後にどんなご報告が出来ますやら……。 室内での冬実生は若干準備に手間取りますが、カビや雑菌も少なく滅多に腐りませんからお勧めです。春までの数ヶ月、室内で育てて、気温が上がってから外のフレームなりに移すという方法はサボたちの生態にも無理がないように感じています。かつての私は、サボを実生から育てるのはもの凄く難しく、よほどの経験者でないと無理だと思い込んでいました。でも、案ずるより産むが易しです。とにかくやってみましょう、楽しいですよ。サボの実生を始めてみたいとお思いの方、乏しい経験の私ですが分かる範囲でお答えします。よろしければ、コメントやメールでお尋ねください。
by aihal_polyhedron
| 2012-01-10 00:36
| サボテン実生
|
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