2012年 01月 25日
今日は関東でも雪が積もって、交通機関などにけっこう影響が出たようですね。東北地方の日本海側や北海道では豪雪の被害も出ているようですが、私の住む石川県加賀地方では現在積雪はゼロ。おそらくそう言っても、雪の降らない地方の方にはなかなか信じてもらえないでしょう。でも、雪というのは相当に気まぐれなもの。去年も一月の終わりに70cmくらい一気に積もりましたから、これから雪雲がこちらに向かえばそれなりの積雪になるのかも知れません。しかし、そう言えば、この冬はほとんど雷が鳴りません。当地では雷の季節は夏ではなく冬。真っ黒な空から、いわゆる雪おこしの雷が鳴ると、それが雪の合図です。それがほとんど鳴りません。今のところ変な冬です。 関東の方々には申し訳ないのですが、今日は昼過ぎまで晴れていて、ベランダフレームの中は30℃以上まで上がりました。冬の日照の少ない北陸では、こういう予報はずれの好天はたった半日でも有り難いものです。というわけで、昨年5月末に播いた難物+αの冬越し中の様子をご紹介します。何せ、温室と違いフレームでは天気の悪い日には蓋を開ける気にもなりません。 ↑ 月の童子(Toumeya papyracantha SB504)。昨春早く信州からお輿入れになった月の童子は、あえなく夏過ぎにお亡くなりになりました。せっかく花芽が着いていたのに、難物ということにこだわって水やりを辛くし過ぎ、花も咲かずうなだれ萎びて行って、「これはイカン」と胴切り挿し木して発根したのにもかかわらず、まさか発根などしないだろうと引っ張り上げて根を切り、そのままお亡くなりになりました。まったく、責められるべきは無知な私です。難物と言えども、成長期にはそれなりに水を欲しがるのが当たり前のところ、それが分からないとは……。 そういうわけで、これらの実生難物たちにはけっこう水を与えてきました。結果、腐って消滅したものは一つもありません。もちろん、今のところということです。 まだ、ミニチュアというサイズですが、月の童子らしい鉋屑のような刺が出て来ました。 ↑ 紫宝玉(Sclerocactus unguispinus 'durangensis v. mapimiensis')。さすが難物、どれも発芽率が良くありません。エリオシケなどは一部を除いて、80%ほど発芽していましたから、40粒播いても30個ほどはのこるのですが、月の童子やスクレロ(たった3種ですが)は、家ではその1/3くらいの発芽率です。その原因が種の難物性にあるのか、単に発芽環境が整っていなかったのかは不明です。この春には、室内での難物実生を試してみようかと思っています。 それでも紫宝玉のいくつかは、枯れも腐りもせずふてぶてしく生きていてくれます。あに反して、けっこう丈夫なのかなと思いますが、これから先、油断するとあっと言う間に全滅と言うことになるのかも知れません。 ↑ 黒虹山(Sclerocactus spinosior SB 740)。月の童子と同じように、ひょろく倒れかけの頼りない姿でしたが、成長は遅いながら少しずつしっかりして来たようです。まあ、この小ささでしっかりと言うのも変ですが(w)。 難物名人のShabomaniacさんにて、「白紅山のつぎに難しい」と言われるように、駆け出しの私には手に余る難物なのですが、こういう魅力的な姿を見せてくれると、「何とかしてやろう」という蛮勇に駈られます。というか実際には、「何とか消滅せずに残ってて」とお願いしたい気持ちです。 ↑ スケーリ(Sclerocactus scheeri SB 862)。これまでの3種は同じ鉢に寄せ植えですが、これは別のスリット鉢に単独で植えてあります。夏の終わりのひ弱な姿からすると、けっこう育ってくれました。 でも、成長差がずいぶんとあります。ほとんど成長しないもの、お亡くなりにならないまでも干涸らび気味のもの。条件は同じですから、個体のしぶとさというか、これが自然界での生存競争ということなのでしょうか? 次の植え替え時期には間引きで悩みそう。 ↑ ザラゴサエ(Gymnocactus subterraneus v. zaragosae SB 1437)。ここからは準難物のギムノカクタス。 ↑ 武輝丸(Gymnocactus subterraneus P 362)。 ザラゴサエとこの武輝丸は、ギムノカクタスの中でも、こんな風に特異な形状を持つサボ。先端の球体が落ちても、そのうち土中の塊根からまた茎を伸ばして再生して来ると聞きます。何とも妖しくて楽しみです。これくらいの時期に、根はどんな風になってるんでしょう? 掘り上げてみたい衝動に駈られますが、がまんがまん。それにしても両者、ずいぶん姿が違うのですがどうなってるんでしょう? ↑ 白琅玉(Gymnocactus beguinii ´smithii´ Anderson 5033)。これも成長の遅速がはっきり表れていますが、右の一つがようやくそれらしい刺を伸ばし始めたようです。この種は、ギムノカクタスに分類されたり、ツルビニカルプスに加えられたりどっち付かずで混沌としているようです。 改めて今日(実は昨日)、これら難物たち+αの様子を見て、春先に難物冬実生を試みてみたくなりました。ただえさえ、デリケートな難物たちですから、発芽からその直後の時期を何とか無事に過ごさせてから、お外デビューさせることがどうなのかを試してみようと思います。 後先になりましたが、今日ご紹介した難物たち+αは、ベランダのフレーム内で越冬中です。凍らない程度に電熱マットで加温(最低温度約5℃)しており、水やりは鉢底まで乾き切らない程度でアバウトにほんの少量与えています。
by aihal_polyhedron
| 2012-01-25 00:34
| サボテン実生
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